便利と魅力がつまったまちづくり ~選ばれる先進のまちを目指して~

  新年あけましておめでとうございます。皆様にはご家族お揃いで、つつがなく初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 さて、昨年も激甚化・広域化する自然災害が多発した年でしたが、東日本に記録的な大雨をもたらした台風19号の襲来がありました。本町での死者やけが人はありませんでしたが、かつてない浸水被害が発生し、その被害額は東日本大震災をも上回る規模となりました。被災された皆様には改めて心よりお見舞い申し上げます。町としても今回の教訓を活かし、自助・共助・公助がしっかりと機能するように、防災・減災の検証と対応の見直しを図ってまいる所存です。皆様には水防災への意識改革を期待し、『命を守る』早めの行動について十分な理解を切に願うところです。
 一方、地方創生が叫ばれて5年が経過するところですが、残念ながら地方の人口減少は一層鮮明となり、同時に進む少子高齢化に拍車がかかっています。仙南地域では人口が17万人を割り込み、子どもの数も働き手(生産年齢人口)も大きく減少し、将来の賑わいと活力の低下が特に経済面に暗い影を落としています。加えて、社会環境や価値観が複雑に変化する時代となって、人と人・人と地域・地域と地域もつながりにくいという現実が危惧されています。改めて、社会包摂に目を向けて人々を孤立させることのないように、『認めあい、支えあい、活かしあう』社会の仕組みづくりが強く求められていると感じています。
 そのような中、本町にとっては新たな長期総合計画のスタートの年にふさわしい飛躍の一年であったと受け止めています。人口は過去最高の年に近づき、自然減を若い世帯が流入する社会増で補う結果となり、便利と魅力がつまった選ばれる先進のまちとなりつつある実感が生まれています。住宅着工件数の安定した伸びや国道4号バイパスへの商業の張り付きもまた、本町の特徴と潜在力が高まった証しと受け止めているところです。
 そして、ハード面では給食センターの稼動や民間保育所の開設支援、さらには県とのコラボ事業として白石川右岸河川敷整備事業が順調に進行しています。また、小中学生の学力や高齢者の健康意識など、県下トップレベルの状況の継続と、深刻な課題となっている仙南二次医療圏の体制整備等についても、本町が中心的に牽引する役割を担っています。仙南の中心に位置し、行政・交通・商業・医療・教育文化等の拠点であることに加え、様々に有する利便性も存分に発揮しながら、小さな町でも大きな役割を果たすスーパータウンとして、今後とも期待に応えてまいる所存です。
 さて、いよいよ東京オリ・パラ開催の年となりました。明るい話題と活力のみなぎる年を願っていますが、この時期を社会経済環境の分岐点とする予測もあり、不透明感への警戒を怠ってはならないと受け止めています。また、台風被害への対応や公共施設の老朽化対策等も考慮しながら、健全な財政計画に則り、ハード・ソフト両面でメリハリのきいた予算建てと政策の実現に努力する所存です。
 今年は子(ねずみ)年です。ねずみは真面目で環境への適応能力が高く、鋭い勘とひらめきを持ち危機管理能力に優れていると言われます。環境の変化が激しく常に危機意識が求められる現代にあっては、ねずみのごとく行動することが必須要件と言えそうです。防災・減災や医療・介護といった『命を守る』使命を果たしながら、広域連携の成果を意識しつつ便利と魅力がつまった本町の特徴を活かすため、機敏な対応に磨きをかけてまいる決意をしたところです。
 結びに、皆様のご健勝とご多幸を祈念するとともに、本町の限りない発展と希望に満ちた一年となることを願って、新年のご挨拶とさせていただきます。

                                   2020年1月1日

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