自然と過ごすものづくり空間

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 道路の脇道に建てられた小さな看板の先にある「うらにわあとりえ」さんは、農家の納屋を改修して作られた自然豊かなものづくりの場所です。お出迎えしてくれた、穏やかな雰囲気と眼鏡が似合う方が管理人の阿部さんです。阿部さんは仙台市出身で、仙台の大学で美術やデザインを学びました。大学卒業後は自分の手で完成される工芸に魅了され、デザイン技術や機能性を考える家具作りの職人さんになったそうです。これまで25年間にわたり家具をはじめいろいろなものづくりをされています。

現在のこの場所は、木工所で使っている場所の大家さんから借りている納屋だそうで、2019年の12月に着手し2020年6月に「プレオープン」をされました。半年間にわたり、重機等を使って改修、整備を行ったそうで、阿部さんは決して自分1人の力ではここまでこられなかったと話します。色々な作家さんやお知り合い、専門学校の講師をしていた時の教え子の方にも声をかけ、何十人もの人の手によって作られた素敵な場所だと感謝の言葉を口にしていました。実は、現在もなお正式なオープンと公言していないそうで、「いつまでも作り続けている途中です」と話す言葉から、ものづくりに対しての深い想いがうかがえました。

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 よく、「何をされているところなんですか?」と聞かれることが多く、その際は「ものづくりの場です」と答えているそうです。「ものづくり」は「人づくり」だと話す阿部さんは、子どもたちをはじめ多くの人に、ものづくりの楽しさを体験してもらいたいと話します。
   阿部さんが作った作品の中で話題になっている「にゃんこけし」は、もともとは家具製作の際の端材を利用したものだそうです。幸せを呼ぶにゃんこけしと言われ、木のぬくもりと優しさを感じられます。また、木の材質によって猫の雰囲気や表情が違うため、どの子を買うか迷ってしまいます。にゃんこけしは台湾にも進出したことがあり、カラフルな絵付けが現地の方にも大好評だったそうです。ここでは阿部さんだけではなく、仙台や名取、石巻など県内の約20名もの作家さんの遊び心ある工芸・アート作品を販売しています。

 うらにわあとりえさんの特徴の1つとして、毎週末にはどなたでもものづくりを体験できるワークショップが開催されています。予約不要で、制約のない場所で楽しめるものづくりは、子どもたちものびのびと遊ぶことができます。

 nyannkokesiのんびりと空を見上げながら自然と過ごす自由空間。緑豊かなこの場所は、心も体も開放的になります。運が良ければリスやカモシカなども見ることもできるとか!さんさんと降り注ぐ太陽の光を浴び、鳥のさえずりや風の音を聞きながら、忙しい毎日に癒しの時間をつくってあげてはいかがでしょうか?ここでの出会いから何かが生み出されるかもしれませんよ。

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♦お問い合わせ先♦

宮城県柴田郡大河原町福田字堀内51

営業時間:10時00分~18時00分

定休日:不定休

TEL:090-9534-0627(管理人 阿部)