更新日:2019年2月19日
インフルエンザの基礎知識
インフルエンザはインフルエンザウイルスによって引き起こされる呼吸器感染症です。例年、12月から3月が流行シーズンです。
感染力は強く、感染した人の咳やくしゃみなどによってウイルスが飛び散り、それを吸い込むことによって感染します。ウイルスが付着したものをさわった手で、口や鼻の粘膜をさわることでも感染します。また症状が出る前日から感染力を持つため、気づかないうちに感染を広げる危険性があります。正しい知識をもって、感染を予防しましょう。
インフルエンザの特徴
病原体 |
インフルエンザウイルス
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潜伏期間 |
1日から3日 |
感染経路 |
咳やくしゃみによる |
症状 |
38度以上の高熱、悪寒、頭痛、咳、筋肉痛、
関節痛、全身倦怠感、食欲不振などの全身症状。鼻水、のどの痛みや胸の痛みなど。
(発熱は3日から5日続き、1週間で治癒)
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感染可能期間 |
症状出現1日前から解熱後2日まで
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検査と診断 |
迅速診断キットによる抗原検査が一般的 |
治療 |
- 化学療法:タミフル・リレンザなど症状出現後48時間以内に服用すると効果的。
- 対症療法:できるだけ安静にし、十分な睡眠と栄養摂取。
室内の湿度を50~60%に保持。脱水症状予防のため水分補給
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予防 |
ワクチン接種、手洗い・咳エチケット、人ごみを避ける、湿度のコントロール、規則正しい生活
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インフルエンザにかがったかなと思った場合の対応
インフルエンザが流行している時期に、突然の発熱や関節痛、咳、喉の痛み、倦怠感(だるさ)があったり、鼻水、鼻づまりや頭痛などの症状があるときは、インフルエンザに感染している可能性があります。特にインフルエンザと診断されている人と接触があった場合、その可能性は高まります。
安静にして休養をとり、早めに医療機関を受診し、治療を受けましょう。特に子どもや高齢者、持病をお持ちの方などは、重症化の可能性が比較的高いため、早めにかかりつけ医に相談してください。
インフルエンザに有効な薬は、症状が出てから48時間以内に服用を開始することで、発熱期間は通常1~2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少します。なお、症状が出てから2日(48時間)以降に服用を開始した場合、十分な効果が期待できません。
予防方法の基本
インフルエンザにかからないようにするためには、ウイルスに感染する機会を減らすことと、ウイルスに負けないように環境や体調を整えることが大切です。特に、乳幼児や高齢者がいる家庭は、家族そろって予防策を実行しましょう。
流行前にワクチン接種
インフルエンザワクチンはインフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防し、健康被害を最小限に留めることを目的としています。
ワクチンの効果は、年齢、本人の体調、免疫状況、そのシーズンの流行するウイルスのタイプの変化によっても変わります。高齢者ではインフルエンザによる死亡を5分の1に、入院を3分の1から2分の1にまで減少することが期待できるとされています。毎年流行シーズン前までに接種することをお勧めします。
手洗いを習慣化しましょう
手洗いはあらゆる感染症の予防に有効です。インフルエンザが流行しているときには、外出するたびに手、顔、衣服にウイルスが付着する可能性があります。外出から帰宅後、トイレの後、食事の前には、手洗いを忘れないように習慣化して予防しましょう。
効果的な手洗い方法(PDF)
咳エチケットをすすめましょう
咳、くしゃみなどの症状のあるときはマスクを着用し、咳エチケットを心がけましょう。
咳エチケットとは・・・いえ
- 普段から皆が咳エチケットを心がけ、咳やくしゃみを他の人に向けて発しないこと
- 咳やくしゃみが出るときはできるだけマスクをすること。とっさの咳やくしゃみの際にマスクがない場合は、ティシュや腕の内側などで口と鼻を覆い、顔を他の人に向けないこと。
- 鼻汁、痰などを含んだテッシュはすぐゴミ箱に捨て、手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時はすぐにせっけんを使ってしっかり手を洗うこと。
人ごみを避けましょう
流行時には、繁華街やデパート、電車など、人の集まるところにはウイルスがたくさんいます。
この時期、小さな子どもや高齢者などの外出は、できるだけ人ごみを避けるようにしましょう。どうしても外出が必要な場合は、なるべく混雑しない日にちや時間帯を選び、短時間で済ませるようにしましょう。