2024年4月26日 町長コラム(広報おおがわら令和6年5月号「さくら並木」)

『桜と生きる先進のまち・おおがわら』の誇り
~千本桜を千年先へ。新しい100年に向けて~

 

 3月初旬の寒の戻りや開花間近の降雪等の影響により、『一目千本桜』は当初の予想よりも思いの外遅い開花宣言となりました。それでも髙山開治郎翁の植樹から101年目も見事に咲き誇り、大勢の花見客を迎えることが出来たことは喜ばしい限りです。『千本桜を千年先へ』のキャッチフレーズのもと、今年も桜にまつわる話題が多く取り上げられ、新しい100年の始まりに相応しい誇りを実感したところです。
 そして、4月6日には髙山開治郎翁の功績と、桜と生きてきた町民の暮らしや歴史を辿りながら、桜のまちの未来を考える記念事業が開催されました。その前段として、髙山開治郎翁を祖父にもつ髙山信行氏に対し、観光振興への貢献を讃え自治功労者としての表彰を行いました。信行氏からは、本町への重ねてのご寄附を賜り、恐縮するとともに心より御礼申し上げる次第です。
 その後第2部として、『桜のまち・花のまちトークイベント』が開催されました。本町樹木医の尾形政幸先生や、大河原・柴田両町の『さくらの会』の会長等7名の方々に、活動の現況や桜への想いと未来について熱く語っていただきました。会場に集まった100名程の方々と、『千本桜を千年先へ』の意義を共有する素晴らしい機会となりました。
 そして翌7日は、『おおがわら千本桜スポーツパーク』内に完成した『東北環境整備パークゴルフおおがわら』のグランドオープン記念式典が開催されました。ネーミングライツ・パートナーを得て、『スポーツを活用したWell‐beingなまちづくり』の新たな拠点の誕生です。町の誇りである『一目千本桜』に続く絶景スポットや賑わい空間の創出により、町の魅力を発信するとともに広域連携の要としての役割を果たすことが期待されています。
 さらにこの日は、一昨年の『大河原紅桜』に続く新品種『おおがわら千年桜』の記念植樹が行われました。前日に引き続き髙山信行・洋子ご夫妻に参加いただき、いつまでも愛される桜に育つことを願ったところです。この桜の命名者である宮澤美恵子さんは、お披露目の折に『大河原町が永く桜の里であるように』と思いを込めて話されました。
 また、新聞報道にもありましたが、本町に住む書家の安藤華祥先生より、本町の観光シンボルにちなんだ作品『一目千本桜』を寄贈いただきました。72歳で亡くなられたご主人の征夫さん(町議40年務める)が作った歌謡曲『一目千本桜』の一節が書かれたもので、書は縦約60cm、横約180cmの大作です。才能豊かな征夫さんの郷土愛と誇りが伝わってきて、生前のお姿がまぶたに浮かびしばし涙してしまいました。
 今年もまた、残雪の秀峰蔵王を望み清流白石川の辺に咲く『一目千本桜』は、町民の精神的なよりどころであり誇りであることを、改めて自覚させてくれました。髙山開治郎翁への感謝とともに、『未来への架け橋』としてかけがえのないこの財産を守り抜く決意を込めたところです。

                                                 4月16日記

2024年4月26日 | コメント(0)

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