2024年2月20日 町長コラム(広報おおがわら令和6年3月号「さくら並木」)

『無限の可能性を持つ君たちへ』、大中の『立志式』に思う
~頑張る気力の源は、感謝の気持ちに他ならない~

 立春の2月4日に、大河原中学校の伝統行事『第61回立志式』が開催されました。2学年生手作りの心のこもった立派な式典でした。『立志式』は、日本で古くから行われていた『元服』にあたる儀式で、一人の人として志を立て人生の指針と強い意志を表明し、前向きに自己の将来を設計しようとする力を培う式とされています。
 14歳の春に自分としっかりと向き合いながら、希望を持って将来を考えることは大事なことだと思います。また、自分を知ろうとする姿勢は、自らを大切にすることにもつながって、立志生を大きく成長させることでしょう。そして、『頑張る気力の源は、感謝の気持ちに他ならない』ことを、心でしっかり受け止めて欲しいと願っています。
 さて、元日に能登半島地震が発災しました。大変厳しく悲しい現実が今も続いています。現地の同年代の中学生は、集団で避難して生活(勉強)する人と、家族と共に残る決心をした人と、それぞれの判断となりました。どちらを選択しても辛い環境であるにも関わらず、連日の報道では、支援や応援への感謝の言葉が添えられていて大変切なさが募る思いでした。『感謝の気持ちが頑張る気力につながっている』大変立派な姿で、心が熱くなるのを覚えたところです。
 一昨年の話になりますが、今年の立志生が1学年生の時に『志教育講演会』の講師をつとめる機会をいただきました。『無限の可能性を持つ君たちへ』と題して、私の実体験を踏まえながら、あの時も『感謝の気持ちを頑張る気力につなげて欲しい』と話しました。その講演会の後に、私の手元に届いた御礼や感謝と将来への決意を綴った感想文を今も大切にしています。『立志式』の前に読み返しながら、書かれた素直な思いに改めて勇気付けられて、頑張る気力が湧き上がるのを感じながら、私こそ感謝の気持ちで一杯になりました。
 一方残念ながら、誰の人生にあっても頑張っても頑張っても試練や失敗は付きものです。しかし、一時の苦しみやしばしの傷みは、大きく成長するための屈みであり、やがて羽ばたくための踏んばりなのだと信じることが大切です。立志生の可能性は無限です。希望はいくら高めても過ぎることはありません。能登の中学生にとっても、立志生一人ひとりにとっても常に希望は心の太陽なのです。
 明治に生まれ、昭和初期に活躍した倫理研究所の創設者である『丸山敏雄先生』が解いています。『うまく行かぬから望みを失うのではない。望みを失うから崩れて行くのである。また、都合が良いから希望を持つのではない。一生に二度と出くわすことの出来ない仕事だから希望を持つのである(抜粋)』と。
 感動の『立志式』も終わりに近づき、立志生代表のご両親への感謝の手紙の朗読がありました。改めて、『頑張る気力の源は、感謝の気持ちに他ならない』と確信しながら、立志生の輝かしい未来に対し、心からのエールを送った次第です。
                                            (2月16日記)

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