2022年6月23日 町長コラム(広報おおがわら令和4年7月号「さくら並木」)

祝(仮)宮城県大河原産業高等学校 令和5年4月開校
~地域に密着した学びを通し、地元で活躍する人材の育成に期待~

 秀峰蔵王を望み、清流白石川のほとりに位置する柴田農林高等学校(以下、柴農)の敷地内に、(仮)宮城県大河原産業高等学校が令和5年4月にいよいよ開校の運びとなる予定です。県内の伝統校である柴農と大河原商業高等学校(以下、大商)の統合によるもので、教育現場にも訪れた少子化の波を寂しさと名残惜しさとともに実感するところです。商業の歴史を色濃く持つ本町としては、『大河原』の冠のある校名と合わせ、県内初の商業デザイン系学科の新設にも関心が高まっているように受け止めています。
 今回の統合方式については、令和5年度は一年生のみの在籍となり、柴農・大商とも同年度は二・三年生が在籍し、令和6年度は三年生の在籍となります。そして、令和7年度にともに閉校を迎え永い校史に幕を閉じることになり、柴農川崎校はこの年度より新設校が本校になります。両校の卒業生をはじめ町民の皆様とともに、地域に密着した学びを通して地元で活躍する人材の育成に期待したいと思います。
 県教育庁高校教育課の県立高校開設準備班の募集パンフレットより、新設校の特徴的な学科構成と概要について紹介いたします。(1)農業科学科(定員80名)は、一年生時は農業に関する基礎・基本を学び、二年生時に(1)食農科学科(栽培や加工の実践を通しスペシャリストを育成)の野菜類型と果樹類型、(2)環境科学科(測量や農業土木等に関する分野の学び)の森林類型と緑地類型の4類型のいずれか一つに所属します。(2)企画デザイン科(定員40名)は、商業デザインに関する基礎・基本を学び、商業視点での地域ブランドの創出に取り組むスペシャリストを育成します。(3)総合ビジネス科(定員120名)は、一年生時は商業に関する基礎・基本を学び、二年生時に(1)流通ビジネス科(販売の知識やコミュニケーション技術等の学び)、(2)情報ビジネス科(ネットワークやプログラミング等の情報ビジネスに関する学び)、(3)会計ビジネス科(企業における会計処理や財務諸表等の経理や事務職としての実務力の学び)の3学科のうちいずれか一つに所属するものです。
 学科間連携については、『(仮)地域探求プロジェクト』として、普通教科の学びプラス自分の興味や進路にあわせた選択科目を取ることが大きな特徴となっています。一年生時は『地域を知る』、二年生時は『地域を探る』、三年生時は『地域を創る』をテーマにブランド力の創出と地域の元気を引き出す実践に取り組むとしています。複数の学科を有する高校ならではの学科間連携が魅力の一つです。
 本町に統合される大河原産業高等学校の持つ特徴に心から賛同するとともに、素晴らしい環境の中で学ぶ学生の大いなる可能性と、たくましく未来に続く輝きに対し、エールを送りたい思いで一杯です。この明るい話題に元気をいただきながら、いつの日か本町役場を支える貴重な人材の採用につながることを夢見るこの頃です。

                                          (6月20日記)

2022年6月23日 | コメント(0)

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