2021年11月24日 町長コラム(広報おおがわら令和3年12月号「さくら並木」)

~人口・子どもの数・働き手・税の総額の維持~
   本町の特徴を活かした挑戦で、選ばれる先進のまちに

  昨年の国勢調査から1年が経過しましたが、本町の11月1日現在の人口は23633人で、58人の増加となりました。本町でも亡くなる方が生まれる子どもの数を上回る人口の自然減が続いていますが、若い世帯の転入による人口の社会増がカバーする状況となっています。仙南全体では、1年間に2500人程の減少ですので、本町のこの結果は特筆に値するものと受け止めているところです。
 また、子どもの数(15歳以下)は、3238人で32人の減少となりましたが、これも仙南全体では500人を超える減少ですので恵まれた状況にあると言えます。そして、新規の住宅着工件数の伸び等からみても働き手の数も維持されており、税収へのプラス要因にもつながっているようです。因に、コロナ禍の影響もあって町民法人税等は減少する結果となりましたが、個人町民税や固定資産税は堅調に推移しており、大変に有り難いことに税の総額も確保される状況が続いています。
 さらに、税に関するビッグニュースが有りまして、ふるさと納税(寄附金)が大幅に増加しています。昨年は1年間で8860万円程でしたが、11月22日現在で既に7億4000万円となっています。近隣では角田市や柴田町が全国でも上位の寄附を受けていますが、ピークが12月であることから 本町でも15億円を超える予測がなされています。実質的に町が活用できる額は寄附金の半分程度ですが、今後もウィズコロナが想定される中での地方の財政にとっては、大変嬉しい結果となっています。
 そこで、ふるさと納税は別としても移住・定住につながる選ばれる要因の把握が重要です。キーポイントは、若い世帯が求める魅力に呼応できる地域力にあると考えています。 先ず、気候が温暖で災害が少なく安全・安心な町のイメージが大切です。そして、交通の便が良く行政(国・県の出先機関が多い)や商業環境等(賑わいや多様な雇用の受け皿がある)といった中心性や利便性を有することがあげられます。また、地域医療の拠点病院がありその他の医療環境にも恵まれ、高齢者等の健康意識が高いことも魅力です。次に、教育のブランド化(子どもの学力が高い)と合わせて、子育て・教育環境の整備が進み、きめ細やかな支援策も実施されています。さらに、一目千本桜や白石川といった自然環境にも恵まれ、癒しの空間を有しています。この様に、トータルでの地域力の高さが移住・定住の選択に結びついているものと受け止めています。今後とも、本町の特徴を存分に活かすことが肝要な視点と認識するところです。
 今、コロナ禍は地方の抱える厳しい現実を一層強く浮き彫りにしていると感じています。そして、多くの自治体が地方創生への取り組みとポストコロナの社会像の実現を見据えて懸命な努力を続けています。本町も人口の維持と選ばれる先進のまちを目指して、仙南全体を牽引する役割を果たしてまいる所存です。        

                                            2021年11月22日


2021年11月24日 | コメント(0)

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