2020年2月20日 町長コラム(広報おおがわら令和2年3月号「さくら並木」)

~青年としての英知と勇気と情熱をもって~
         さくら青年会議所『新年式典』に出席して

  2月中旬に、(一社)さくら青年会議所(以下JC)の今年度『新年式典』が開催されました。さくらJCは、1983年に全国で712番目に大河原JCとして設立され、10年後に名称を変更し地域に根ざしたまちづくり運動を展開してきた民間の団体です。現在は柴田郡内4町をテリトリーとして、三つの信条『修練・奉仕・友情』を掲げながら、明るい豊かな社会の実現に貢献することを目指して活動しています。
 組織を代表する今年度の理事長は、代々続いて第38代目ですが、挑戦する気概と覚悟に満ちたスローガンを掲げ、全員一丸となって活動する立派な所信表明を行いました。不肖私もさくらJCのOB会員で、第9代理事長を務めさせていただきました。当時は、会員も多く『柴田・村田・大河原三町合併』の問題提起をした頃で、『文化隣接都さくら市構想』を発表し、更なる波紋の広がりを期待して『三町合併仙台決議』を実施しました。合併はあくまでまちづくりの手段の一つと考えましたが、地域の将来を見据えた気概と覚悟を持った運動だったと自負しています。このJC活動に触発されることがなかったら、『商業を切り口としたまちづくり』として実現した『SCフォルテ』の開発や、政治家としての現在は無かったものと受け止めているところです。
 いつの時代も青年は理想に燃え、自らと地域の将来へ大きな志を抱くものです。しかし、それは、共に語り合う仲間がいて団結できる組織があってはじめて実現できるものです。今のJCの最大の悩みは、会員の減少によりまちづくりへの当事者意識が薄れている現状にあると思っています。残念ながら地方のJCほど会員の減少幅が大きいとのことでした。
 本町は、人口の減らない、そして子どもの数も働き手も大きく減ることは無い元気な町です。しかし、社会経済環境や価値観が複雑化・多様化し、人と人・人と地域・地域と地域が繋がりにくくなっていることが危惧されています。『大河原は恵まれている』と認識されておりますが、こんな本町ですらJC会員は数えるほどしかいないのが現実です。
 嘗ては、高度経済成長期の落し子と言われたり、バブル期の経営者2世3世のボンボンの道楽とまで揶揄されたJC活動ですが、代々継続されてきた次代を担うまちづくりの当事者である気概と誇りは持っていた筈です。『JCしかない時代からJCもある時代になった。』というフレーズを耳にするにつけ、JCの存在意義が問われていることにもっと耳を傾けて欲しいと願って止みません。
 青年としての英知と勇気と情熱を持って、この先進地でこそ明るい豊かな社会の実現に向け主体的な活動が実践されることを期待したいと思います。地方の元気も日本の再建も青年の皆さんの活動に託されているのですから…。

                                         2020年2月17日

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