グローバル社会に、教育交流の持つ可能性 ~中国・上海とスウェーデンからの訪問団~
10月6日から9日まで、宮城インバウンドDMO推進協議会の事業として中国・上海を訪問してきました。主な目的は、教育交流の促進と中国からの教育旅行誘致のトップセールスでしたが、経済開発区の民営企業の発展状況や中国で成功する日系企業の視察も行いました。
中国は、世界の人口の1月6日(13.8億人)を誇り、国策である青少年の海外交流の実施や次期冬季オリンピックの開催を控えており、県南地域にとっても最大の顧客と位置付けられています。また、県教育委員会の事業として前教育長が訪中した際に、大河原小・中学校と上海の小・中学校との友好協定の合意書を取り交しており、既に様々な教育交流が始まっています。
折りしも、今年は『日中青少年交流推進年』であり、3月には白石中学校との交流で訪日した上海の中学生と大河原小の児童との交流も実現しています。また、7月には町内中学生6名(中学生まちづくり夢・未来会議参加最優秀グループ)が、上海・春禾青少年発展センターETS(探求・思考の協働活動)大会へ参加し、上海の中学生との交流を通して多様な価値観や異文化への理解を深めました。
さらにまた、9月30日から10月1日まで上海の小学生が大河原小を訪れて、児童宅へのホームステイをした他、書道や体育の授業に参加したりして文化の違いを体験しながら共に学んだところです。中国の児童は皆英語が話せることに本町の児童は一様にカルチャーショックを受けたようで、『自分たちも英語が話せるように頑張りたい。』と感想を述べたそうです。私も今回の訪中の折、訪れた上海の児童に会ってきましたが、日本語も流暢で驚かされました。
そしてもう一つ、本町にとって名誉な出来事がありました。10月2日に、宮城学院女子大学の西浦和樹教授の計らいで、第一光の子保育園の視察の後に、子ども・子育ての先進国であるスウェーデンの教育関係者の表敬訪問を受けることとなったのです。本町では、第一光の子保育園の武田健園長の提案を受けて、県内に先駆けて『保育巡回相談』を実施しておりますが、本町も子ども・子育て先進地という評価をいただき感激したところです。この事業の仕組みや学習支援・食育・子どもの居場所等の重要な課題について率直な懇談となり、私にとりましても大変有意義な機会となりました。心より感謝申し上げる次第です。
将来を生きる子どもたちにとって、社会経済の目まぐるしい環境変化と共に急速に進展するグローバル化への対応は、極めて重要な課題と受け止めています。そして、行政が取り組める施策として教育交流の持つ可能性に目を向ける必要があるのではないかと考えています。世界で活躍する本町の子どもたちに大きな期待を寄せているところです。
2019年10月18日