身近を大切に、心をつなぐ敬老会
本町の高齢化率をご存知でしょうか。3月末現在で27・0%となっていて仙南地域では最も低い数値です。因みに県の平均は、仙台市を含めて27・5%と本町より少し高い状況です。本町の百歳以上の方が気になりますが、全体で9名(男2名・女7名)でほぼ平均的な人数となっています。
本町の高齢者の皆さんの自慢と言えば、何と言っても平均寿命と健康寿命との差が男女とも非常に小さい(元気で長生き)ことです。その他にも、後期高齢者の健康診査の受診率の高さや、生活習慣病の保有率の低さ等があり、高齢者の健康意識の高さは県下トップクラスを維持し続けていて嬉しい限りです。
さて、9月16日は敬老の日でした。9月に入ってからは、週末は行政区毎に開催される敬老会に出席しています。開催日が重なるために慌しく中座することばかりですが、今年も祝意と感謝に満ち溢れた手づくりの敬老会に感激しています。区長さんを先頭に区をあげての取り組みに、心より御礼申し上げる次第です。招待者に喜んでいただくためのアトラクションにはご苦労されている様子ですが、区の皆さんのおもてなしの気持ちは十分伝わっているように感じています。
長生きの秘訣については様々ありますが、明朗(ほがらかに)・愛和(なかよく)・喜働(よろこんで取り組む)ではないかと思っています。『ふんわりとやわらかで、何のこだわりも不足もなく、澄みきった張りきった心(万人幸福の栞より)』を持ち続けることのようです。一つにまとめると純情(すなお)となり、私もこの心を自らの人生訓として大切にしているところです。
早いもので、敬老会が現在のスタイルになって15年が経ちました。行政区運営の中で、人と人とがつながらなくなることへの不安が原点でした。身近を大切にした行政区の一生懸命な取り組みが、この人と人や、人と地域をつなぐ大きな役割を担ってきたのです。改めて敬老会開催の意義は決して小さくないと考えています。
また、外出することの少ない高齢者にとって、身近な地域でも大切にされているという実感は、年に一度の楽しみであっても嬉しい筈です。『また来年来たい』と思う自己肯定感が、正に純情(すなお)につながるのではないでしょうか。
『健康と長生き』は万人の願いであり、また役場の健康推進事業が目指す重要なミッションでもあります。地域(行政区)のような身近なコミュニティの中で生まれる人と人とのつながりが、安全安心な地域づくりや防災減災のような命を守る取り組みにも関係しているように思えるのです。しばらくの間、行政区の合同開催も含めて現行スタイルで実施させていただくことにご理解を願う次第です。
最後に、年長者の皆様のご多幸とご長寿を心より祈念申し上げます。
2019年9月18日