花開いた『全員野球』 ~市町村職員野球大会仙南地区予選会優勝~
野球と言えば、8月は甲子園球場での全国高等学校野球選手権大会が国民的な行事でしょう。今年も県代表の仙台育英の活躍をはじめ、高校球児の一生懸命な姿は見る私たちの感動を呼び、悲喜こもごも様々なドラマを生みました。『全員野球』に代表される表現は、スポーツの持つ醍醐味や人々の心をつなぐ大切な役割を、私たちにも素直に伝えてくれているように感じています。
さて、かなり身近な野球の話になりますが、8月3~4日に第71回宮城県市町村職員野球大会仙南地区予選会(楽天イーグルス蔵王球場)が開催されました。過去70年の球史には本町の優勝の記録は存在しませんが、今年は見事初優勝を成し遂げました。令和の新時代に、そして仙南地方町村会の会長就任の年に華を添えて戴きました。選手諸君の健闘に心から拍手を送るとともに感謝の気持ちで一杯です。
それでは我田引水ながら戦況を報告します。2回戦から登場した本町は、丸森町と対戦して見事な5回コールド勝ちでした。投手のコントロールが良く、打線も好調で大量得点を重ねての完勝でした。ベンチもスタンドも一体感があってバランスの良さを感じました。
準決勝は、蔵王町と柴田町をコールドで撃破してきた優勝候補の呼び声高い、亘理行政が相手でした。試合は先発した若手職員と相手投手との投手戦の様相となりました。攻守の要所を締める熱戦の中、勝負の分かれ目は『全員野球』を感じさせる雰囲気にあったと思っています。本町は、『ドンマイ、ドンマイ』の声が大きく飛び交い応援団の息もピッタリでした。そして、緊迫した試合は本町に女神が微笑む結果となりました。
『勝った。県大会(2チーム出場)へ行くぞー』と叫んだら、『ウオー』と選手の大きな声が返ってきました。年甲斐もなく涙が頬を伝って流れました。選手たちの目にも涙が溢れ、心と心がつながる思いが実感できました。
そして、いよいよ迎えた亘理町との決勝戦でしたが、残念ながら観戦は叶いませんでした。気掛かりでいたところ、亘理町長より初優勝を讃えるメールをいただきました。『全員野球の優勝は、町の歴史に燦然と輝くことでしょう。共に県大会で頑張りましょう』とのことでした。
野球部の職員は、仕事を終えて週に2日 ほどの練習に励みながらチームワークを培ってきたとのことです。この積み重ねてきた練習の成果は、『全員野球』と『ドンマイ精神』へとつながって、目標としてきた優勝として結実したのです。選手一人ひとりの希望に満ちた頼もしい姿を見ることができました。この精神は、『役場が誰のためにあって、職員は何の目的で仕事をするのか』という職員に課せられたミッションの 遂行にも、必ずや繋がっていくものと確信しているところです。
2019年8月19日