故郷の『ああ、夏まつり。』
~故郷を持たない人の増加が意味する警鐘と課題~
今年の夏は、当初の猛暑予測とは異なり天候不順の日が多く、イベントの開催に苦慮する状況もあったようです。本町の夏最大の風物詩である『おおがわら夏まつり』は、雨の心配もありましたが無事花火も打ち上あがり、安堵したところです。帰省された方々が故郷を改めて感じる機会にもなったことでしょう。
しかし、お盆も過ぎて懸念されることは、行政区等で実施される町内のまつりの大幅な減少です。地域コミュニティの希薄化につながる深刻な課題であり、コロナ禍や猛暑の牲にばかりは出来ない社会問題です。また、先日こんな話を聞きました。生まれ育った故郷を離れて3世代続けて都会暮らしをすることになると、実は故郷を持たない存在になってしまうという驚くような警鐘でした。
私は、唱歌『ふるさと』に郷愁を覚えながら、本町の風景と家族・友人への思いや帰りたいと願い続けた頃が懐かしく思えます。もちろん、本町の伝統であった『花火大会』も故郷を感じる重要な1コマでした。故郷を離れて初めてその良さや大切さが実感できたものと受け止めています。
故郷を持たない人の増加が意味する課題には、コミュニティを支えてきた共通する価値観の変容や伝統・文化を受け継いだ温もりや賑わいの喪失等もあるものと考えています。都市と地方の意識の格差の拡大や地域住民の連帯感の希薄化は、結果として安全・安心を支える地域社会の基盤や機能の低下を招くはずです。
故郷の『ああ、夏まつり。』に想いを寄せて、複雑な心境と将来への不安感に駆られるこの頃です。
(8月18日記)