山には、街での暮らしでは触れることのない貴重な体験に加えて、多くのウイルスやダニなどが潜んでいます。その中には、町内で発生例のある「豚熱」をもたらすウイルスや、人間にもうつる「疥癬(かいせん)」を媒介するダニも含まれます。帰宅するときに山の土や汚れたままの野草などを生活圏に持ち帰ってしまうと、その中に病原体が含まれていた場合、家畜や同居のペット、ご自身が病気になってしまうかもしれません。

参考:「山や森林に入られる皆様へのお願い」

   「豚熱ウイルス拡散防止のお願い」(大高山遊歩道の散策エリア内にも掲示しています)

病原体を持ち帰らないために

  • 山に入るときは、長袖・長ズボンなど肌の露出を抑えた服装を。ケガの予防だけでなく、虫刺されやそれに伴う感染症なども予防することができます。
  • 山や森林から帰る前に、山菜・キノコなど現地から持ち帰るもの、靴底や道具、車のタイヤについた土や汚れを落としましょう。その場で水や消毒液を使って洗い流すのが理想的ですが、何もないときは払い落とすだけでもよいです。ただし、帰宅してからしっかりと洗浄を行ってください。
  • 帰る途中で畜産関連施設へ寄り道したり、すぐそばの道を通ったりするのは避けましょう。外部から何らかのルートでウイルスが侵入し、養豚場での豚熱発生につながったと思われる事例が実際に起きています。
  • 生きているものはもちろん、死んだ野生動物にも不用意に近づかないでください。素手で触るのはもってのほかです。

山に存在するのはどんな病気?

(1)豚熱

   豚やイノシシが「豚熱ウイルス」にかかることで起きる熱性の伝染病です。

  • 豚、イノシシの病気です。人間には感染しません。
  • 万が一感染した豚やイノシシの肉を食べても、人体や健康に影響はありません。
  • 市販の食肉やそれらの加工食品は、健康な動物から生産したことが確認・証明できるものだけが流通しています。病気になった豚やイノシシの肉は市場に出回りません。

(2)疥癬

  ヒゼンダニ科のダニに寄生されることで起きる、感染力の強い皮膚病です。

  • 野生動物だけでなく、人やペットにもうつります(畜共通感染症)
  • 発症すると、脱毛や強いかゆみなど皮膚の異常が現れます。動物の場合はかゆそうに体をかきむしることがあります。
  • 原因となるダニは肉眼でほとんど見えないため、知らないうちに寄生されてしまうことも少なくありません。山から帰ってきたあと、気になることがあれば早めに皮膚科(ペットの場合は動物病院)を受診してください。


 いずれの病気についても、
正しい情報を知り、冷静な行動をお願いします。

 少しでも怪しい野生動物がいれば農政課(0224-87-6277)までご連絡ください。

 ※併せてご覧ください…「動物の病気と食の安全について」

お問い合わせ先