2018年7月23日 町長コラム(広報おおがわら平成30年8月号「桜並木」)

雑感~環境変化への対応と心の拠り所~

早い梅雨明けから猛暑の夏となりましたが、皆さまには暑中お見舞い申し上げる次第です。

農作物への影響や水不足が心配されますが、梅や枝豆等の特産品をはじめ、生(な)り物は豊作で水稲の発育も順調のようです。

梅まつり等のイベントも大盛況でした。

一方、西日本豪雨の被害など同じ自然とは思えない恐ろしさも痛感させられたところです。

さて本町の現状ですが、人口は自然減(出生者数<死亡者数)となりましたが、社会増(転入者数>転出者数)で減少幅の歯止めとなっています。

ありがたいことに、ここ数年は子どもの数も大きく変化することはないようです。

一方、高齢者の一人暮らしと二人暮らしの世帯数が全体の2割となり、安全・安心や生活の質が問われるようになりました。

それでも高齢化率や介護認定率の推移など、近隣の市町とは少し異なる状況もあり注目されています。

地域経済は小売・飲食業を中心に厳しい状況が見受けられるようです。

しかし、他にない話題としては、割増商品券の販売や町内映画館の復活があったり、大手企業の増改築工事が始まる等景気や雇用拡大への期待も膨らんでいるものと受け止めているところです。

また、町の進める中央公民館の複合化リニューアルによる賑わいの創出事業は、観光や地場産業の振興に繋げるほか、起業や創業支援の窓口として新たな活性化の切り口を生むことが期待されています。

さらに、県とのコラボ事業として白石川右岸河川敷周辺の活用をはかることとなり、これからの長期総合計画や国土利用計画にも位置づけらるもので、広域的な役割をも担うことになると考えています。

具体的な子育て支援や教育環境の充実に向けては、来春の開園を目指す民間の事業を支援するほか、町の『桜保育所』も民間では担えない役割も果す新たな施設として基本計画の策定に入るところです。

いよいよ待機児童ゼロ宣言も現実になってまいります。

そして、児童生徒の『自己肯定感』や『志』を高めるために、今後とも教育現場の支援に努めてまいる所存です。

高齢者福祉については医療も含め、地域包括ケアの体制整備を進めながら、多職種の連携強化に努めていまいります。

また全体像からだけでは見えてこない個別の課題解決にも努めながら、現状を示すデータの見える化に取り組むことが重要だと受け止めています。

以上のように、行政を取り巻く課題は山積し、求められる視点も多様化の一途をたどっています。

このなかにあって、公平・客観・中立といったようなことにばかり捕われていても解決策は見えてこないのが現実です。

養老孟司氏の『バカの壁』ではありませんが、一元論にはまって強固な壁をつくってはならないと常に自らを戒めています。

二宮尊徳公の示すたらいの水の例話のように『欲をおこして水を自分の方にかき寄せると向こうに逃げる。

人のためにと押しやれば我が方に帰る。』この言葉を私の人生観としていることろです。

2018年7月23日

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