動物の病気は、人間にもうつる?


 動物の病気は、渡り鳥飛来地の散歩や生息地での自然観察、ペットの世話など、通常の日常生活における接し方では人間にうつらないと考えられています。

 また、人間とほかの動物とでは細胞の形が異なるため、人間のからだは動物が持っているウイルスや細菌からの攻撃を受けつけにくい(感染しにくい)といわれています。

 

 しかし、人間と動物のどちらにも感染する病気は存在します。環境の変化や病原体が形を変えることで新しい病気が誕生してしまう可能性も否定できません。

 わたしたちの口に入るものですから、畜産の現場では徹底的な衛生管理をしています。目に見えないものの侵入を完璧に防ぐことは困難ですが、人間ができる限り清潔な環境をつくり保つことで、病気の発生リスクを低くすることは可能です。

 

 動物に触ったら、手洗い・うがい・消毒を忘れずに。

 大事な家族の一員であっても、不衛生な行為や過度なふれあいは避けましょう。

 

鳥インフルエンザについて


 鳥インフルエンザウイルスは、渡り鳥飛来地の散歩やバードウォッチング、ペットとして室内で飼育している小鳥の世話など、通常の接し方では人間にうつらないと考えられています。

 

※鳥インフルエンザについて……詳しくはこちら(農林水産省)

 

 しかし「野鳥」や「放し飼い、または半屋外の小屋で飼われている鳥(ニワトリ、アヒル、ハトなど)」に素手で触れるなど、接し方を誤るとほかの鳥にも感染を広げてしまう原因になります

 また、鳥インフルエンザにかかるおそれは低くても、人間と鳥には共通の感染症があります。感染すると命にかかわることもありますので、上記のような環境にいる鳥には近づきすぎないようにしましょう。

 

 

豚熱(豚コレラ、CSF)について

 

 以前は「豚コレラ」の名称で呼ばれていた豚熱(CSF)は、豚やイノシシが感染する病気です。イノシシ科の動物に対しては100%に近い致死率を発揮しますが、人間がかかった例はありません。

 なお、日本への侵入が懸念されており、動物にとってより危険なアフリカ豚熱(ASF)とはまったく別の病気ですが、こちらも人間に伝染した例はありません。

 

※豚熱について……詳しくはこちら(農林水産省)

 

 

 しかし、人間が衛生管理に気をつけないと、感染源(イノシシのフンやウイルスを含む山の土砂など)を踏んづけたまま移動することで遠く離れた場所へウイルスを運んでしまい、感染が拡大するおそれがあります。

 

 また、人間と豚にも共通の感染症がありますし、イノシシは危険を感じると自分よりも大きい相手であっても襲いかかってきます。用がない限り養豚場やその周囲、イノシシには近づかないようにしましょう。


 

  食べても大丈夫?

 

 現在、街のお店で手に入る肉や卵、それらを使った加工食品はすべて衛生面の検査を通過し、食料品として安全に食べられることが保証されています

また、一般の飲食店で提供されている畜産物も、衛生面に細心の注意を払って調理されています。

 過度に心配せず、安心してお召し上がりください。

 

  • 食肉(シカ、イノシシ肉などのジビエ含む)や卵は必ず保健所に届け出のある場所で加工され、厳しい衛生検査を通過したもの以外出回りません。
  • したがって、病気が発生した農場の製品が市場に流通することはありません。病気が発生したことがある都道府県の畜産物でも、小売店・飲食店などで提供されているものは安全です
  • 万が一、鳥インフルエンザに感染した鳥の肉や卵、豚熱に感染した豚・イノシシの肉を食べてしまっても、健康に影響はありません。人間の胃には非常に強い殺菌力を持つ胃液があり、これらのウイルスを無力化できると考えられています。

 

※人間の鳥インフルエンザ感染リスクについて……詳しくはこちら(内閣府 食品安全委員会)

 

 

 「鳥インフルエンザ」「豚熱」は、動物の間であっという間に感染が広がり死に至る病気であるため、感染がわかり次第ただちに感染が疑われる施設にいた動物を殺処分することが法律で定められています(特定家畜伝染病)。

 いずれの感染症ももたらす影響は甚大ですが、今のところ人間は感染せず、肉や卵を食べても影響はないとされています。

 間違った情報や憶測が流れがちですが、正しい情報を知って冷静に行動しましょう。

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